実機で解説!MDR-M1ST レビュー ハイレゾ対応・業務用モニターヘッドホン
このページでは ソニー 業務用ステレオモニターヘッドホン MDR-M1ST のレビューをお届けしています。
MDR-M1ST は2019年6月27日に発表されたハイレゾ対応、業務用スタジオモニターヘッドホン。
ソニー ホームエンタテインメント&サウンドプロダクツとソニー・ミュージックスタジオが共同開発し、中域の骨太感と全体の音が俯瞰できる音像を両立。音楽で重要な中域へフォーカスしつつ、低音域や高音域もしっかり聴こえるよう、約4年半もの時間をかけて音質を磨き上げたというもの。
ソニーの業務用ヘッドホンと言えば、以前は取り扱いできる店舗が限定されていましたが、当モデルの発売を皮切りにソニーの直販サイト・ソニーストアでも取り扱いを開始。随分手に入れやすくなりました。
それでは実機をチェックしていきしょう。
- ソニーストア (ソニーのweb直販サイト)
- ソニー業務用 ステレオモニターヘッドホン「MDR-M1ST」の詳細はこちら
MDR-M1ST レビュー
さすが業務用。そう思わせる簡易なパッケージで到着した「MDR-M1ST」。まずは入ってるものをチェックするところからスタートです。
パッケージの中にはヘッドホン本体、ヘッドホンケーブル、取り扱い説明書の3点が入ってました。
長年ソニーショップの店員をやっているこれら同梱物の内容に少々違和感を感じます。そう!保証書が入ってないんですよね。と、言うのも実はこの製品には保証書というものが存在しないのです。
ソニーストアWEBサイトや説明書でも「保証書なし」については書かれていますが、初期不良以外はすべての故障において有償修理という扱い。つまりは壊れるようなことや行為、長期間の使用による経年劣化等がなければ故障しないということらしい。さすが業務用と言うべきか、作った側や送り出した側の自信が伺えます。
付属するヘッドホンケーブルは約2.5mのステレオ標準プラグタイプ。ヘッドホン本体とは着脱可能でリケーブルも可能。ポータブルオーディオ機器で使用したい場合の接続も容易なものとなっていました。
リケーブル ヘッドホンケーブル MUC-S12SM1 | |
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ヘッドホン側はねじ式ロックリングによる固定構造を採用していますが、ケーブル側はロック式でなくても大丈夫。上で紹介しているケーブルなら、バランス接続のウォークマン(ZX300,1Z,1A等)で使用可能です。
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業務用っぽさがない軽さに魅力
業務用ヘッドホンと聞くと重厚なイメージを連想しますが「MDR-M1ST」は最新のヘッドホンらしくほどんどのパーツを樹脂で構成。構えて手にすると拍子抜けするほど軽い約215g(本体のみ)の質量です。
スイーベル機構採用でハウジング部をフラットに折りたたむことが可能なので、持ち運びの良さに収納する際もかさばらないようになっていました。
ヘッドバンド部分は肉厚でステッチ入りで質感高め。最近のソニー製品らしさがみられます。
業務用っぽいところと言えば、ぱっとみてわかる「L・R」のラベル。それとバンドの目盛りや数字などの視認性の良さ。また「L・R」ラベルの下部分にはちょっとした出っ張りがあり、調整が大変しやすくなっていました。このあたりは複数人で使用するレコーディングスタジオを想定しての設計ならではなのでしょう。
生産国はもちろん日本。プロフェッショナル向け音響製品を生産しているソニー・太陽株式会社にて、熟練作業者により手作業で一つ一つ丁寧に造られ、厳しい検査を経てから出荷、お手元に到着します。
MDR-M1ST 聴いてみました!
外観をひととおり観察したので次はいよいよ試聴時間です。
この手のヘッドホンはエージングと言われる慣らし運転の時間が必要で、ある程度の期間使用してからが本領発揮。今回は音量を一定にして数十時間程度のエージングを施したものでの感想となります。
聴いてまず驚いたのはリスニングヘッドホンと言われる、いわゆるコンシューマモデル(例えばMDR-1AM2等)とは聴こえ方がまるで違う。ということ。全体的に厚みがあり低音の奥行き感も良いものの、いわゆるハイレゾ対応モデルらしい高音域の伸びが、思っていたほどではありませんでした。
実はモニターヘッドホンというジャンルの製品、私自身今回が初試聴。なので基準になるものがない状況なのですが、いま持っているヘッドホン、今まで聴いてきたヘッドホンは、あくまでもリスニング用にチューニングされたものであることに気づかされました。
音をモニタリングするのが目的のヘッドホンとは、こんな風に聴こえるんだ!と、いうことを始めて知った次第です。
具体的にMDR-M1STが、どんな風に聴こえると言うと「全体の音が俯瞰で見下ろせる感覚で聴こえる」ということ。これは公式WEBサイトの受け売りでもあるのですが、まさにその表現がぴったり。と言うかその表現しか思いつかない・・・
例えばベースだけを注力して追って聴くことも出来るし、コーラスだけに注力して追って聴ける感じ。それでいて全体の音の定位が同時に把握できる・・・そう!まさに俯瞰できる音。一つの楽器に注力しつつ、見えないけど周りも全体も視野に入ってくる感覚。
ひとつの楽器を追って聴くことができることから解像度は当然高く、このあたりはいかにもハイレゾ対応モデルらしいところ。また耳とドライバーユニットまでの距離が近いことから音が近くで聴こえ、ヘッドホンなんだけどスピーカーで聴いてるような印象も受けました。
繰り返しになりますが、私自身聴いたことない音の出方にまずはビックリ。
あくまでも業務用ヘッドホンということもあり、一般向けではない仕様であることはわかっていましたが、こんな音表現の世界もあるんだなぁ。面白いなぁ。なんて思ってしまいました。
リスニング用のヘッドホンで聞き慣れた楽曲をMDR-M1STで聴く。改めて音楽を制作した側の思いが伝わる、新しい発見があるかも知れませんね。
最後に装着感も一言。イヤーパッドは柔らかながらも耳を包み込むというより耳に乗っけている感覚。そのため密閉性の高さはそれほどありません。このあたりは頻繁に付け外しを想定した業務用ならではと言ったところでしょうか?
ただ本体そのものが軽く、ヘッドバンドやイヤーパッドが柔らかいことで、長時間のリスニングでも疲れにくそう。やっぱり軽いのって偉大、疲れにくいって嬉しいですよね。
MDR-M1ST レビュー まとめ
今回はソニーより2019年8月に発売されることになった、業務用モニターヘッドホン「MDR-M1ST」のレビューを書かせていただきました。モニターヘッドホンのことをあまり知らない私・・・誠に恐縮です。
モニターヘッドホンの知識なく、最初聴いた時はかなり驚きと言うか聞き慣れたリスニングヘッドホンとの音の違いに衝撃を受けてしまいました。でもこれはこれで持っている音源がどんな感じに聴こえるのか、今では興味がどんどん湧いています。
最後になりますが・・・聴こえ方や感じ方は人それぞれです。
今回のレビュー記事はあくまでもわたくし個人の感想を書いております。興味を持たれた方は購入前にぜひ実機試聴をしてみてください。全国に5店舗あるソニーストアでは試聴することができるようになっています。ぜひご自身で体験して判断してみてくださいね!
モニターヘッドホン MDR-M1ST | |
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ハイレゾの高音質環境が整うなか約4年半もの歳月をかけて磨き上げられたモニターヘッドホン 。中域の骨太感と、全体の音が俯瞰できる音像を両立しました。 ソニーストア価格: 34,650 円(税込) 2023/02/01 現在価格 |
商品の詳細につきましてはリンク先も参考になさってください。
- ソニーストア (ソニーのweb直販サイト)
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